「悪い情報は出てこない」のはあなたの責任 [マネージャー自習室]
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
マネージャー自習室 第5回
--------------------------------------------------
「悪い情報が出てこない」のはあなたの責任
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
誰かに怒られて喜ぶ人は、圧倒的に少数派です。
恫喝まがいに責め立てられたり、ネチネチとしつこく追及されたときの精神的ダメージは大です。
人の感情は正直なもので、”怒られたくない気持ち”は"悪い情報を隠す”行動を呼び起こすようになっていきます。
"マイナス情報"をそのままにしておいて、事態が好転することはまずありません。
時間とともに状況は悪化していきます。
かといって、部下から"マイナス情報"があがってくることを期待できません。
あなたが積極的に"引き出す"努力をしなければならないのです。
「課長、お客さまからクレームが出て、ものすごく怒られているんですが・・・」
「どうして怒らせるようなことをするんだッ!早く行って謝ってこいッ!」
こんな場面をよく見かけます。
勇気をふりしぼって"告白"しているのに、身内からも叱責されてはショックは大きいものです。
”課長に言ったら一緒に打開策を考えてくれるだろう”
そんな期待をもって"告白"しているのです。
本人だけでなく、まわりで見ている人たちも同じように思うでしょう。
上司のあなたは
「俺はそんなことはない。部下の話はちゃんと聞いている」
と主張するかもしれません。
”かなり部下に対して気くばりをしている”レベルでも、まだ足りません。
自分で”これはやりすぎだろう”と感じるくらいで、ちょうどいいくらいです。
それだけ、上司・部下の受けとめ方は違うものなのです。
まずは上司であるあなたが、意識を改めることからスタートです。
アドバイス
=================
◆”悪い報告”こそほめる
=================
マイナス情報を聞くと、感情的になってしまいます。
しかし、そこは堪えて冷静に事実を確認しましょう。
何が起きていて、どう対処すべきなのかマネージャーとして判断しなければなりません。
そして報告してくれたことに対して、「このタイミングでまだ助かったよ」、「よく気づいてくれたな」とねぎらいのことばの一つでもかけてあげましょう。
状況がさらに悪く前に報告した方が良いことを、当事者を含め全員に認識してもらうことが大事です。
=======================================
◆お客さまに迷惑をかけている場合は、その解決を最優先する
=======================================
お客さまに何らの不便や迷惑をかけているからクレームが発生します。
お客さまに関するこことで問題が起きているのなら、その解決を最優先しましょう。
ほったらかしにしている可能性もあります。
とにかく、すぐに対処(お客さまのところへ行く、お詫びする、代品を届ける等々)すべきです。
======================
◆問題解決まで率先して取り組む
====================== 最終的に事態が収拾するまで、あなたが率先して問題解決に取り組んでください。
お客さまに「きちんと対処します」といいことだけ言って、あとは部下に任せきりではダメです。
お客さまからも部下からも信頼を得るには、自分のこととして問題解決に取り組む姿勢が必要なのです。
===============
◆再発防止の手を打つ
===============
”問題発生”の原因はいろいろあります。
事態が収まったあと、なぜ問題が起きたのか真因(本当の原因)をつかまなければなりません。
真因がわかって、はじめて防止策を実施できます。
同じ過ちを繰り返さないことが、仕事の質を高めていく上で欠かせないのです。
コメント 0