お客さまは、あなたを覚えない [営業マン自習室]
営業マンがお客さまに、商品やサービスを買っていただくには、まず自分自身を知ってもらう必要があります。
ルートセールスなどでは、継続的に売れるお得意先を引き継ぐこともありますが、担当が替われば売上が落ちてしまうことはよくあることです。
コミュニケーションがうまくとれずに足が遠のいてしまい、しだいに敷居が高くなってしまったという経験は、営業マンなら誰でもあるでしょう。
逆に、ほんのちょっとしたことで、お客さまと仲良くなれることもめずらしくありません。趣味のことだったり、応援しているスポーツチームのことだったり、共有できる”何か”が潤滑油の役割を果たしてくれます。
人は、相手のことを知るほどに好感をもちやすくなるものです。営業マンはお客さまに”知ってもらう”努力が欠かせないのです。
ほんの1、2回会っただけで、自分のことを覚えてくれていると、錯覚しない方がいいでしょう。こちらが思っているほど、相手はあなたのことを覚えてはいないものです。
あなたは商品やサービスを買ってもらいたい気持ちがあるので、買ってくれるかもしれないお客さまに強い関心をいだいているはずです。
一方でお客さまは、よほど魅力的か入手困難なモノでなければ、あなたに興味をもつ可能性は低いのです。名刺を渡したとしても、顔と名前はなかなか一致しないのです。
名刺に顔写真やイラストなどを入れれば、すこし親近感が増すでしょう。
事務所のビル1Fにあるポストに、営業用のチラシがよく投函されていますが、内容もいろいろで営業マンや会社の個性みたいなものが見えてきて興味深いものがあります。
実際に投函されていたチラシをいくつかご覧ください。
これは、OA機器販売会社の営業マンのようです。
自分で考えて、自作されたのでしょう。でも、受け取る方は少し困惑してしまいそうです。
- 氏名
- 生年月日
- 出生地
- 育ち
- 好きな食べ物
- お酒
- 趣味、特技
プロフィールとして書かれているのは上記の項目ですが、人物像が今一つ見えてきません。
また、どんな商品やサービスを提供できるのか、具体的なものがわかりません。
こちらは、金融関係の営業マンのようです。
オーソドックスで生真面目な感じのする、どこか履歴書のような自己紹介票です。
あいさつ文につづき、以下の内容が記されていますが、お客さまが興味を引きそうな内容はあまりありません。
- 氏名
- 生年月日
- 出身地
- 出身校
- 趣味
最後に、こちらのチラシです。
パソコンなどの修理やトラブルのサポートをしてくれるようです。
この会社が提供できるサービスが細かく書かれていて、価格メリットや対応の早さなども情報として載っており、お客さまの関心をひくための網を大きく広げている感じがあります。
担当者の方の顔写真も載っていて、問い合わせはフリーダイヤルで対応しています。
サービスの詳細はホームページで確認することも可能なようです。
このようなチラシを作るときは、以下をポイントにすればいいでしょう。
- 顔写真を載せる(怖い顔つきのものはNG)
- プロフィールは公開可能な範囲で詳細に ※エピソード等があればさらに良い
- 名前には「ふりがな」をふっておく ※特に読み違えされやすい方
- 商品、サービスをわかりやすく紹介する
- 少しでもお客さまに役立ちそうな情報を入れるようにする
- お客さまが連絡しやすいよう、複数のコミュ二ケーション手段を用意する
とにかく、試してみることが一番大切です。
反応がよくなければ、どんどん改善していけばいいのです。
まずは、行動に移しましょう。
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