アップダウンクイズで人材育成 [人材育成]
ずっと以前、大阪の毎日放送が放映していた『アップダウンクイズ』という人気のクイズ番組がありました。
司会はダンディな小池清さん、出題は可憐な佐々木美絵さんの両アナウンサーが努めていました。
クイズのルールはこうです。
解答者(確か6人)は小さなゴンドラのようなつくりの席につきます。このゴンドラはスタジオに設置された大きな壁を垂直に上下する大がかりなものでした。
ゴンドラに乗った解答者は、早押しで問題に答えていきます。
正解すると1段上がり、間違えると最下段まで下がるというシンプルなルールで、文字通り「アップ・ダウン」するクイズです。
そして見事10問正解して最上段まで昇ると、飛行機で使うようなタラップがどこともなく現れてくるのです。
”スチュワーデス”役の女性が階段を上がり、正解者にレイをかけてあげます。
『JALバック』を手渡された正解者には、「夢のハワイ旅行」が賞品としてプレゼントされていました。
まだまだ海外旅行が高嶺の花だった時代ですから、非常に価値がありました。
見ているわれわれ視聴者にも”夢”を与えてくれるようでした。
もし10問正解できなくても、上昇した段数分の賞金は用意されていました。そしてこの番組のおもしろかったところは、たとえ9問まで正解していても、最後の一問を間違えると、振り出しに戻されることでした。
慎重すぎてもなかなか上に行けませんし、大胆すぎると誤答の可能性がでてきます。
そこら辺りのバランスの妙が求められるクイズでした。
解答が不正解になった人の前には「×」マークの札が置かれて、”後がない”ことを視聴者に知らせてくれます。
もし、その人がもう一度解答をまちがったら、2つ目の「×」が置かれて、解答者はゴンドラから出され、テレビに映らない場所で待機させられる決まりでした。
退場者が抜けた後も、同じルールでクイズは進められていきますが、誰も解答できない問題が出てくると、”退場者”に解答する機会が与えられます。
そして正解すれば、ゴンドラに戻り、再度クイズに参戦できるのです。
このクイズ番組は企業の人事制度の大きな参考になります。
- 誰もが見える状態で公正な競争が行われます。
- 順調な道をたどっていても、気を抜けば元に戻ってしまうこともでてきます。
- 逆に一度失敗しても、挽回できるチャンスが待っています。
- もし2回失敗しても、”敗者復活”の道も残されています。
積極果敢にチャレンジするためには、こういうしくみがこれからは欠かせません。
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