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燃費というモノサシ [流行モノ]

 

昨日、マツダから2リッタークラスのガソリンエンジン車としては、世界トップクラスの燃費を誇る「アクセラ」が発売されました。


排気量2000ccのクルマで、ガソリン1リットルあたり20kmも走行できるという燃費の良さです。


10年以上前ですと、2リッターカーは10km/Lくらいの燃費が普通でしたから、燃費は2倍くらいになっている感じです。


トヨタのプリウスを代表とするハイブリッド車や日産の電気自動車リーフなど、新しいカテゴリーのクルマがエコカーの主役を演じていますが、まだまだガソリン車の絶対数は多いですから、マツダのさらなる技術革新に期待したいものです。


 
 
アクセラの発売に先立って、ダイハツからは軽自動車の低燃費モデル「ミラ イース」が売り出されました。


こちらは、テレビCMでもおなじみのように、リッター30kmという高燃費車です。


軽自動車とはいえ、ガソリンエンジンで30kmという”大台”にのったインパクトは、鮮烈です。
 
 
やはり、「20km」、「30km」というのは大きな節目のハードルですし、お客さまへのアピールとしてもわかりやすいものです。
 
 
 
 
ところで、みなさんはエコカーの燃費をどれくらい知っているでしょうか?
 
代表的なものをあげてみましょう。
 
 
■トヨタ「プリウス」  38km/L
 
■ホンダ「インサイト」 30km/L
 
■ダイハツ「ミラ イース」 30km/L 
 
■マツダ「アクセラ」 20km/L
 

 
 
これが、わりとよく見たり、聞いたりする数値ではないでしょうか。
 
こうしてみると、プリウスの燃費は飛びぬけていますし、30km/L、20km/Lの”大台”にのると、印象が違ってくるのがわかります。
 
 
 
 
さて、こここで修正値を出してみたいと思います。
 
 
■トヨタ「プリウス」  32.6km/L
 
■ダイハツ「ミラ イース」 30km/L  
 
■ホンダ「インサイト」 26km/L
 
■マツダ「アクセラ」 17.2km/L
 
 
 
少し、”エコ度”が低下してしまいました。
 
しかし、こちらの数値が、より”現実”に近い値なのです。
 
 
 
 
最近の車のカタログには、燃費を測る基準として下記の二つが併記されているケースが増えています。

■燃料消費率10・15モード走行  国土交通省審査値
 
■燃料消費率JC08モード走行     国土交通省審査値
 
 
従来から使用されているのが 「10・15モード」で、「JC08モード」は最新の燃費基準です。「JC08モード」は、エンジンが冷えた状態からスタートさせるなど、より実走行に近い条件下で燃費測定がされています。
 
今年(2011年)4月以降に型式指定を受けている自動車はJC08 モード燃費値をカタログ等へ表示することが義務付けられました。

すでに発売されていた自動車(継続生産車)についても。2013年の2月末までにJC08 モード燃費値の表示が義務付けられます。

2013年3月以降は、全車種を同じモノサシで燃費を比較することができるようになります。
 
 
 
 
修正値で出したのが、「JC08モード」での比較です。
 
従来の10・15モードだと、イースの燃費は32km/Lになります。 おそらくJC08モードで大台の30km/Lを達成したことで、「燃費30km/L」を打ち出しやすくなったのではないでしょうか。
 
今は”モノサシ”が混在していて、お客さまにとって誤解しやすい状況にあります。
 
自動車業界だけでなく、さまざまなところで同じようなことが起きています。
 
 
 
競合との比較は重要ですが、自社優位の”ゆがんだモノサシ”を使うと、後で大きなしっぺ返しにあうことを認識しておく必要があります。
 
 
 

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