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あなたのスキル、大暴落! [ゲキヘンチック]

トヨタのプリウスが発売され、実際に走っているのを初めて見たとき、びっくりしたことを覚えています。

走っているのに、ほとんど音がしなかったからです。

大きなエンジン音を立てて走るのがあたり前の環境に慣れきっていて、静かなクルマはどこか違和感があったのです。

今後、電気自動車が増えてくると、道路もかなり静かになり、排気ガスも減り、幹線道路沿いの環境も大きく変わることでしょう。

ある変化がもたらす次の変化は、予測がむずかしいものですが、”昔のあたり前”は、これからどんどん変わっていくので、しっかりと対応していかなければなりません。



かつては、交差点でエンジンを止めてしまうのは、運転が下手くそな証拠でしたが、最近は街を走っていても、エンストする車を見かけなくなりました。

マニュアル車が多かった頃は、クラッチをうまくつなげずに、カックン、カックンとスタートする初心者マークがよくいました。平坦な道なら、別状なかったのですが、これが坂道で遭遇すると、肝を冷やすことになりました。

登り坂で、前に若葉マークを見つけると一段と気合いが入り、なるべく車間距離をとり、前の車が加速するまで、自分は動かないにしました。

これは鉄則でした。

しかし、今はそんな心配をする必要はなくなりました。オートマチック車の普及が、発進エンストを追放してくれたのです。運転技術の巧拙に関係なく、誰でもスムーズに車をスタートさせられます。





奈良の法隆寺には世界最古の木造建築物があります。

これらの建物の柱表面には削り取られたような跡がついています。

この時代、伐採された木材の表面仕上げ加工は、現在使われている「台かんな」ではなく、「槍かんな」という道具が使われていたそうです。

槍の先のような歯先を、両手で持った長い柄でコントロールするには、かなりの技術力が必要とされたようです。

現代のかんなに比べると、仕上げ精度は劣っていたため、表面が波打ったようになっていました。

その後、台かんなの登場によって作業効率と仕上げ精度は格段と向上していくことになります。

小刀で鉛筆を削ると、うまい・へたの差が歴然と表れますが、鉛筆削り器を使えばほとんど差は出ません。

当時、それくらい台かんなの登場はインパクトがあったのではないでしょうか。

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長い年月をかけて体得してきた技が、ある道具の出現により、価値が著しく低下してしまうショックははかり知れません。

誰にでもできる仕事になってしまえば、当然賃金も下がってきます。

それまでの苦労が水の泡と消えてしまうのは、あまりにもったいないことです。

蓄積してきた技術力や経験値をいかす方法をぜひ考えるべきです。

深耕したスキルやノウハウは、いろんな分野、様々な場面で活用したり、応用したりできるはずです。

 

 


今は差別化できていても、一気に陳腐化してしまう危険性はどの分野でもあり得ることです。

アンテナの感度を高めて、変化に対し敏感に反応できるよう、日ごろから心がけなければなりません。

劇的な変化でも「受け身」の体勢なら衝撃は小さいですが、「不意打ち」を食らうと危険です。

自分のスキルを暴落させない方法を毎日考え続けましょう。


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