ピークを避けたらピークだった [人間心理]
11:30ごろにはすでに行列ができているお店もあります。
オフィスが集中しているエリアでは、
お昼どきともなると一気に人であふれかえります。
12:00から13:00の間にお昼休みを設定している企業が大半ですから、
昼食の時間にランチを求めて飲食店に人が押し寄せるのも当然です。
気の利いたところでは、お昼の休憩時間をずらしたりして「混雑緩和」に努めています。
時間の調整をしやすい営業マンは、昼食をずらすことで効率的に行動をしようとする人が多いです。
基本的にお昼休み(休憩時間)は一斉に与えることが企業に義務付けられているので、大規模な「お昼休み分散化」は実現しにくいでしょう。
供給量(飲食店)が少なければ、代替のサプライヤーが登場するのは自然の流れで、
コンビニ、路上弁当販売、宅配弁当、出前、飲食店の持ち帰り等々が次々と登場します。
味、価格、スピード、アイデア次第で、売れ行きが大きく変わるのも刺激的です。
お昼休みを終えてから夕方からまでの時間帯に、今度は電力のピークを迎えます。
電力供給キャパを超えてしまうと、停電発生のリスクが出てきます。
この電力不足に対応するため、企業や団体は節電対策の具体策を打ち出し、
拠点ごとにも節電を実施することが徹底されています。
「通常時 省エネ温度設定○○℃」
「ピーク時 省エネ温度設定○○℃」
上記のような貼り紙がされていれば、ピーク時にはみんなが節電に協力してくれるはずです。
ところが、ピーク時を過ぎたら、一斉に通常時の省エネに戻され、
新たな「ピーク」が電力供給危機を発生させてしまう可能性があります。
みんなで「ピーク」を避けたら、新たに「ピーク」を作ってしまっていた。
こんなことが起こり得るのです。
内部統制導入に伴い、職務分掌が作成され各部署の役割と権限・責任を明確にした企業は少なくありません。
明確な線引きによって、「やらなくても怒られない範囲」も明らかになります。
業務最少化を狙うのであれば、自分たちの責任範囲だけに絞り込めば達成可能です。
全部門がそのようなスタンスで仕事に取り組めば、
「責任部署不在」の業務があちらこちらに点在する結果となってしまいます。
権限と責任を明確にしたことが、マイナスに作用するリスクも知っておかなければなりません。
良かれと思ってやったことが、裏目に出ていてはモチベーションが下がります。
モノゴトを大きく変えたり、シフトさせるときには、人間心理を含めて十分に仮説を立てておく必要があります。
「人はこんな場合、どう動くか?」
この問いかけをいつも自分にやってみてはいかがでしょうか。
人の行動パターンを理解する訓練になります。
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